メッセージ

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地域に必要とされる酒蔵として

江戸時代から現在まで続いている産業は数少なく、
その中でも一番たくさん残っているのが実は酒蔵です。

事実、老舗に関する帝国データバンクの調査で、100年以上続いている老舗で
一番多いのも日本酒の酒蔵だそうです。

昭和の中頃まで、お酒屋は地域に密着した半径2kmの商売と言われてきました。

瓶がなかった時代は、お酒が運べませんでしたので、お客さんが徳利(とっくり)を持って
お酒を買いに来ていました。 それは、昭和のはじめから戦後まで続いていました。

酒蔵というものは元々、地域コミュニティの核となる存在でした。

半径2kmの地域の人にお酒を買ってもらって、
その収益を地域に還元や、文化の育成に使っていました。

地域の小学校や郵便局を立てる
地域の書道家、書家、画家など文化人の援助・育成をする
地域に相撲や能・狂言の興行を呼んで地域の人を無料で招待する
酒税で戦費をまかなっていた(日露戦争時には戦費の半分を酒税でまかなっていた)
ハクレイ酒造でも、8代目のころには、地域の小学校や郵便局を寄贈して建てていました。

酒造業は、もともとは営利だけではなかったのです。
酒蔵は、地域の人々に尊敬され敬われる存在で、
地域のお金の循環を大きく担っていました。

ですから、ハクレイ酒造が存在することによって、
地域に何かを与えているだろうか?
地域が酒蔵を必要としているだろうか?
そのような視点を持ち、考え続けていかなければなりません。

収益を還元し、地域に奉仕・貢献をしていかなければ
酒蔵としての意味はないと考えております。

ハクレイ酒造では、そのような酒蔵の精神を受け継ぎ、
ただお酒を造って販売する事業という枠組みではなく、

どのように地域に奉仕・貢献のできる事業であるかを日々考え、
「地域に必要とされる酒蔵」を目指しております。

代表取締役 友田 諭